ふと 見上げれば
まあるい月
明日もきっといい日
渡辺公美子
太古からの 行きし来し方を
月は
どんな思いで 見てきたのでしょうか
三日月 半月 十五夜 十三夜 etc
月の満ち欠けで その見え方は様々ですが
本来の月のかたちは まる
いつも 永遠に変わることのない
まあるい形
なぜか ほっとします
たまには 月あかりで
秋の夜長を楽しみませんか
よい秋の日々をお過ごし下さいますように
渡辺公美子
晴れた秋空に
のびのびと 雲は輝いています
雑木林の 木々の紅葉の量感は 美しく
一枚一枚 それぞれの個性に満ちて
色模様を 描いています
ふわふわした雲と 風と 秋の匂い
清潔な光の線が
土をやわらかく照らして
こころまで
にこやかに あたためてくれました
明日もいい日でありますように
渡辺公美子
養護学校の前で
澄みきった青い空
透明な 風の中で
ふたりの女の子が
はしゃぎながら
手話で 会話していた
可愛らしくて ほほえましくて
いとおしくて
愛しくて(かなしくて)
にじんだ景色の中で
萩の花が
風の中で 揺れていた
あしたも幸せでありますように
渡辺公美子
1988年 秋のアルバムより
土の香り 木々のざわめき 小鳥のさえずり
娘たちとお散歩
耳に入る音は どれも心地よくて
静かな風景 あたたかな光り おだやかな時間
歌をうたいながら
てくてくと ゆっくり歩いて
いい気持ち
どんぐり まつぼっくり 色とりどりの落ち葉を
小さな両手に いっぱい
寄り添って
ふわふわのほっぺに くっついて
しあわせのぬくもり
可愛い 秋の詩のような時間(しゃしん)
見つけたよ
あったかなしあわせを
今も 感じてる
よい秋の日をお過ごしくださいまうように
渡辺公美子